お昼を仕込んでから、予約資料を受け取りに図書館へ。路地に燻製のにおい、それからパンの焼けるにおい。白パンっぽく感じられるが、じゃあこれってほんとは何のにおいを嗅いでいるんだろう。坂を登ると、ピザの焼けるにおい。これはパンとは違って、土っぽい粉の香りだなと思う。ふいに五香粉のにおいがしたが、これはたぶん自分の指先から。帰り道には漂白剤のにおいがした。何歳にもなって、というのはやはり妙で、年齢というのは生き延びた時間と時代の証拠以上のものにはなりようがないのではないかと思いながら、スーパーに寄っていくつかの野菜と柿を買う。競馬に勝ったひとも負けたひとも公園で煙草を吸っている。