2023/01/16

台所に立つとふたつがついてくる。本棚へ行くとふたつがついていくる。ヒーター前ことねこたちの定位置のそばに座ってみると、ふたつはうしろをついてきて、定位置のブランケットに横たわった。
しばらくして、もう大丈夫だろうかと椅子に戻ってみると、のっそり起き上がったふたつがついてきてじっと見上げる。わたしはヒーターのそばへ戻る。ふたつもついてきてブランケットに横たわるので、ここで本を読むことにした。
ふたつの後頭部を見下ろしていると、彼女が顎を上げて、頭をわたしの太ももにくっつけ、大きな目で見上げる。小鳥のような声を出す。見つめていると、ヒーターに向かってぽやんと伸びていた前足がくいくいと握られては開かれる。ねこたちの抑制されない動きを見ると、いつも、思いがけずピントが整うのを感じる。要らないものは要らなくて、要るものが要るのだ。