昨夜、いやに暑くて眠れず、保冷剤をとりにベッドを降りたら、真っ暗なリビングにもっと黒いふたつの姿があった。カーペットの上へうれしそうに倒れこんでお腹をみせるので、しばらく撫でる。もとはといえば一緒に寝ていたのに、人がきてうれしいならどうしてここにいるんだろう。おいでねと言って先にベッドへ戻ると、すぐにふたつがベッドに登ってくる。わたしは暑くて、足元でふとんを寝床にしている吾輩のじゃまにならない程度にふとんを寄せ、窓のほうへ小さく横向きになって保冷剤を握る。ふたつはわたしの身体のささやかなカーブにそって座り、窓のほうを向いていた。